育苗において必須アイテムともいえる敷紙ですが、さまざまな商品が販売されているというのをご存知でしょうか。そこで今回は育苗箱専用敷紙の必要性や遮根以外に見られるメリットをおさらいしつつ、おすすめの商品をご紹介していきたいと思います。
育苗箱用の敷紙はなぜ必要?

メリット① 作業効率アップ!
田植えをする前に「苗取りボードが根に引っかかって、苗箱に入っていかない」という経験のある方は多いのではないでしょうか。苗の根は育苗箱の穴から外に伸びていきます。根の伸長は嬉しいことですが、絡まった根が苗の取り外しを阻害する原因になっています。不織布やプラスチック製の敷紙を使うと根の貫通が防がれるため根切り作業が不要となります。田植えを少しでも省力化したい方には是非取り入れていただきたいアイテムです。
メリット② 丈夫なマット苗ができる!
育苗箱用敷紙は保水性や排水性を高めるため、根張りの促進効果も期待できます。しっかりした丈夫なマット苗を作ることが可能です。苗取り時にマットが崩れないので田植え機での植え付け精度が上がります。
マット苗とは!
苗にはマット苗とポット苗の2種類があります。マット苗は田植え時に根を傷つけるので、田植え後の活着に悪い影響があります。根が丈夫なマット苗を作ることで、田植え後の根張りを促進しましょう。
新聞紙ではダメなのか!
育苗箱専用の敷紙ではなく「新聞紙」で代用する方法も存在しますが、あまりおすすめできません。育苗箱用敷紙と比べると水に弱く、へたりやすいのに自然分解に時間がかかってしまいます。
2タイプに分けて敷紙をご紹介!

育苗箱用敷紙とひと口に言ってもさまざまな商品が販売されています。今回は「使い捨てタイプ」、「繰り返し使えるタイプ」の2つに分けて商品の特徴やおすすめポイントをご紹介していきます。作業効率を重視したい場合は「使い捨てタイプ」、コストパフォーマンス重視であれば「繰り返し使えるタイプ」など、用途に合った敷紙を選びましょう。
使い捨てタイプ3選!

洗う手間も省きたいという方におすすめです。使い捨てタイプは多くの農家さんが使用しています。遮根効果を目的とする場合は繰り返し使えるタイプをご使用下さい。
ねはりシート
1枚で500ccの保水力を持っており、水分が不足している部分には水を供給し、水分過多の部分は吸収してくれるのもおすすめポイントのひとつです。
ねはりシートと新聞紙を使用した苗の生育比較では、ねはりシートを使用した苗の方が草丈や葉令、根の数など生育がよくなる結果が示されています。
※田植え時、剥がさずそのままお使い頂けます。
育苗箱敷紙
通気性が優れているのが嬉しいポイント。サイズは275mm×575mmとなっているので一般的な育苗箱にピッタリ収まるサイズです。500枚入りと2500枚入りの2種類が販売されています。
※田植え時、剥がさずそのままお使い頂けます。
繰り返し使えるタイプ3選!

洗うことで何度も使用できるタイプです。お財布にも環境にも優しいことが魅力です。
クラパピー 水稲用下敷シート
透水性や通気性に優れたビニロン繊維製不織布の育苗箱専用敷紙です。
洗って再度使用する際は、洗剤などを使わずに水洗いして自然乾燥させてから使用するようにしましょう。保管時は、苗箱にセットした状態にしておくと後の作業が楽になるのでおすすめです。
カルネッコ 水稲育苗箱用根切りシート
ワンタッチシート
何度も洗って繰り返し使用することができるポリエチレン製の育苗箱専用敷紙です。ポリエチレンでできているのでとても丈夫で繰り返し使用してもへたりにくいといった特徴もあります。また、専用の苗箱を使用しないで行うプール育苗においても活躍してくれる商品となっています。
まとめ
商品 |
使用タイプ |
特長 |
販売単位 |
使い捨て
※田植え時、剥がさずそのままお使い頂けます。 |
水分が不足している 部分には水を供給し、 水分過多の部分は 吸収します。 【素材】 紙 |
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使い捨て
※田植え時、剥がさずそのままお使い頂けます。 |
根が苗箱に絡まる 心配がありません。 【素材】 紙 |
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繰り返し |
透水性と通気性が 【素材】 |
500枚 | |
繰り返し |
透水性と通気性が 【素材】 |
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繰り返し |
とても丈夫で 【素材】 |
100枚 |
今回の記事では、育苗箱で使用する敷紙の必要性やメリットをはじめ、おすすめの商品をタイプ別にご紹介しました。ぜひこの記事を参考にしていただき、自身の用途やお悩みに合わせた敷紙選びをしてみてはいかがでしょうか。
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