田んぼの畦畔(けいはん)・法面(のりめん)管理に!作業の省力化につながるおすすめ商品を紹介
水田の畦畔や法面は漏水防止や除草などのために適切な管理が必要になってきます。これらの管理は基本的に斜面での作業になるため労力の負担も多く、できるだけ省力化したいと考えている方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、水田の畦畔・法面の管理にはどういった方法があるのかをはじめ、省力化の実現につながるおすすめの管理方法をご紹介したいと思います。
- 目次 -
畦畔(けいはん)・法面(のりめん)の管理はなぜ必要?
労力や時間がかかるため敬遠されがちな畦畔・法面の管理ですが、実は重要な役割を持っているということをご存知でしょうか。
管理を行うことで得られる効果と重要性について説明していきたいと思うニャン。
漏水防止
畦畔・法面の管理をしっかりと行うことで水田の漏水を防ぐことができます。水田の漏水には「徐々に浸透することで地下水に抜ける」、「水稲が根から吸収して大気に蒸発する」など環境などによって自然に発生することもありますが、畦畔の亀裂や穴などによって漏水するケースも多くなっています。畦畔に穴があく理由の多くはモグラやアメリカザリガニの掘削によるものなので、これらの侵入を防ぐことも大切です。
漏水してしまうと作物への適切な水分管理が行えず収量や品質にも影響を及ぼしたり、隣接する他の畑が湿地状態になることで作物を育てることができなくなるといったことも考えられるため、田植えが始まる前には必ず畦畔・法面を点検し必要であれば補修や漏水防止策を施すようにしてください。
農薬の流出防止
薬散布後少なくとも7日間は落水・かけ流しを行わないこと、農薬が付いた育苗箱などを用水路で洗わないことなどがありますが、畦畔の穴などからの漏水によって流出してしまうこともあるので注意が必要です。農薬の流出は自然環境に大きな被害をもたらす可能性もあるので定期的に畦畔・法面の点検・管理を行うようにしましょう。
崩壊防止
畦畔・法面の大規模崩壊の原因として、水の流れが集中することで起こるもの、老朽化によるものがありますが、畦畔の管理が行われないことによる事例も多いのが現状です。畦畔の一部が崩壊してしまった場合に簡易補修を繰り返していると再崩壊が起こってしまうケースがあるので十分な補修を行うようにしてください。
代表的な畦畔・法面の管理方法
畦畔・法面の代表的な管理方法をご紹介します。
除草管理
畦畔・法面の除草管理には刈り払い機を使用するのが一般的です。刈り払い機には従来のものから人手が不要なものまでさまざまなタイプのものがあります。畦畔や法面の面積が大きい中山間地域などでは作業中の事故や労力負担により管理の手が回らないという問題が生じていて、近年では省力化や効率化を目的とした自走型の草刈りロボットが開発され普及が進んできています。
畦畔や法面の雑草防除には除草剤や抑草剤を使用することもあります。抑草剤については被覆植物を利用する際に併用することで効率的な植生管理が行えるということもわかっています。しかし、除草剤や抑草剤は作物に影響を及ぼすこともあるので使用時には細心の注意を払って作業を行うようにしましょう。また、除草剤で完全に雑草を枯らすことにより畦畔が崩壊してしまう可能性もあるので使用する薬剤には気を付ける必要があります。
漏水防止管理
畦畔・法面の崩壊を防ぐ目的として、わら芝やセンチピードグラスなどの被覆植物を利用した管理が行われています。わら芝などの植生による管理では、漏水や畦畔・法面の崩壊以外にも雑草が繁殖するのを抑制してくれるという効果もあります。
畦畔・法面の漏水防止管理では、マルチやシートなどの資材を利用するのも効果的です。これらの資材には薄いものからしっかりとした材質のものなど、さまざまなタイプの商品が販売されています。導入コストはかかりますが、一度設置すれば数年~半永久的に使用できるものも多いので省力化につながります。
あぜシートの種類と選び方
あぜシートには平型、波型の2種類があります。
選ぶ際は、形状・厚さ・幅の高さ・材質等を見てご購入者の用途に合わせてご購入を検討してください。
平面な平板タイプのシートになります。材質は硬い素材の硬質塩化ビニールと柔らかい軟質塩化ビニールの2種類あります。
シートが波板状になっているシートになります。
アゼ平より少し厚みがある分、耐久性や土留め効果が高いといわれています。
材質は硬い素材の硬質塩化ビニールと柔らかい軟質塩化ビニールの2種類あります。
省力化にも!畦畔・法面管理におすすめの資材
ここでは、畦畔や法面の漏水防止や防草効果が期待できる資材をご紹介します。
漏水・雑草防止に!【アゼマルチ】
「アゼマルチ」は、マルチタイプの漏水防止資材です。
畦の縁を囲うように敷くことで水田からの漏水防止や、防草効果が期待できます。
厚さは0.03mm、0.04mm、幅は55cm、60cm、65cm、75cmとなっているので、畦の形に合ったサイズを選ぶことができます。
マルチタイプなので毎年張り替える必要があるニャン。
水田の水管理に!【畦シート張り機】
「畦シート張り機」は、押して歩くだけでアゼマルチなどのポリシートを効率よく張ることができる商品です。
代かきが完了している田んぼであればいつでも使用可能で、適合するポリシートのサイズは60cm~70cmとなっています。
長いハンドルと補助ハンドルにより自然な姿勢を保つことができるので、少しでも作業を楽にしたいという方におすすめニャン。
畦畔整備に最適【あぜ平シート】
使用状況にもよりますが、一度張れば2~3年は使用可能ニャン。
田んぼの水漏れ防止に【あぜガード】
「あぜガード」は、厚さが2mmと厚手で耐久性抜群な漏水防止資材です。
幅は25cm、30m、40cmの3種類になっているので畦の高さに合わせて使用可能です。
耐久性のある作りでありながらとても軽く、ハサミやカッターで簡単に切断できるので設置作業も楽に行えます。
かなり丈夫なので、水田の漏水防止以外にも竹などの植物の根が畑へ侵入するのを防ぎ2~3年は使用可能ニャン。
アゼガード専用ピン【アゼガード専用ピン】
畦畔の管理、水漏れの防止に!【ウォーターブロックF】
「ウォーターブロックF」は、仮払機の刃が当たっても破損しにくいほど耐久性に優れた漏水防止資材です。
ひとつが15m巻となっているので結合部が少なく簡単に設置作業が行えます。
冬期の取り外しは不要で、一度設置すれば長期間使用できるのが最大の特徴です。
ポリエチレン製のリサイクル原料を使用しているので、環境にも優しいニャン。
蓮田の水管理に【アゼシート(蓮田用 )】
耐久性抜群で一度設置すれば数年間は使用可能ニャン。
畦畔整備に最適【アゼ波シート】
畦畔整備に最適ニャン。
シートを地面に押し込む支柱【アゼシート支柱】
アゼシートやアゼ波シートの固定や補強に使ってニャン。
アゼ水止めの決定版!【あぜ楽ガード】
農閑期に設置すれば、労力の合理化になり、草刈機の刃があたっても傷みません。
田の1マスを区切って、稲作と野菜の間仕切りにも便利です。
ジョイント部が本体と一体化されたため結合がワンタッチで行えます。
幅は30cmと40cmの2種類です。
耐久性抜群、冬期取り外し不要、10年~15年間は大丈夫ニャン。
農業の省力化に【あぜ太郎】
「あぜ太郎」は土の中に埋め込むことで畦の代わりになってくれる商品です。
軽量でジョイント連結式になっているので設置も簡単で、農業機械などと接触しても機械を傷めることもありません。
漏水の心配もなく、モグラやザリガニに穴を開けられることもありません。
一度設置してしまえば半永久的に使えて畦畔や法面の管理の省力化にもつながるニャン。
アゼの草取り不要【畦畔カバー】
「畦畔カバー」はその名の通り、畦畔の上に設置することで雑草の発生を抑えることができる商品です。
草刈り作業が省けるのはもちろん、モグラなどの侵入も防げるので畦畔や法面の管理が一段と楽になります。
畦畔にかぶせるだけなので設置も取り外しも簡単。
雑草が生えにくくなるのでカメムシの発生しにくいといったメリットもあります。。
片受タイプ、両受けタイプの2種類があるニャン。
その他便利資材
アゼ波下穴開け器
アゼ波押し込み器(伸縮式)
アゼ波押し込み器
アゼ波巻き取り器
まとめ
畦畔資材
商品 | 除草管理 | 漏水管理 | 製品サイズ |
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▲ ※植物の根の 侵入を防ぐ |
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今回は水田の畦畔や法面の管理について説明しました。畦畔や法面の管理にはシートなどの資材を導入することで後々の作業が楽に行えて省力化を実現できるということがおわかり頂けたかと思います。
管理作業をしているのに効果が見られないという場合には、どれかひとつの方法で管理を行うのではなくさまざまな方法を組み合わせてみましょう。
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